鹿児島旅行で天文館近くのホテルに宿泊した夜。ホテルにも大浴場はあったのですが、せっかく鹿児島まで来たのなら、街に根付いた銭湯に入ってみたいと思い立ちました。
そこで歩いて向かったのが、鹿児島市西千石町にある「霧島温泉」です。
「霧島温泉」と聞くと、鹿児島県霧島市にある温泉地を思い浮かべるかもしれません。ところが今回訪れたのは、鹿児島市の中心部、天文館から徒歩圏内にある昔ながらの温泉銭湯でした。

鹿児島市は街のあちらこちらに温泉が湧き、市内には約270カ所もの源泉があるそうです。公衆浴場の多くで天然温泉を楽しめるというのも、鹿児島ならでは。
観光地の温泉旅館とはまた違う、暮らしのすぐそばに温泉がある鹿児島の文化を体験してみることにしました。
天文館から歩いて昭和レトロな銭湯へ
公式サイトによると、霧島温泉は大正時代から「霧島湯」という名前で温泉公衆浴場が営まれてきたそうです。現在の建物は1946年(昭和21年)に建てられ、鹿児島市内の銭湯として最古の木造建築物と紹介されています。
歴史ある銭湯ですが、すべてが昔のままというわけではありません。

入口には券売機が設置されていて、現金のほか、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、スマホ決済、交通系ICなどにも対応しています。
昭和の雰囲気が残る建物に、キャッシュレス対応の券売機。この組み合わせが少し意外で、旅行者としても利用しやすく感じました。
シャンプーを買って、地元の銭湯へ

霧島温泉は昔ながらの銭湯なので、シャンプーやリンスなどは必要に応じて持参するか購入します。
僕はホテルからタオルとバスタオルを持ってきていたので、券売機でシャンプーとリンスを購入しました。公式サイトによると、シャンプーとリンスはそれぞれ50円。貸タオルや貸バスタオルのセットなども用意されているので、旅行中でも比較的利用しやすいと思います。
受付を済ませて脱衣所へ。
この日は閉店まで残り50分ほどの時間帯でした。最初は2〜3人ほど利用していましたが、時間が経つにつれて人も少なくなり、最後には僕ひとりになりました。
おそらく普段から利用している地元の方だったのでしょう。観光施設へ入りに来たというより、地元の人の日常の中に旅人として少しだけ混ぜてもらったような感覚がありました。
タイル張りの浴室に残る昭和の空気
浴室へ入ると、そこにはまさに「昔ながらの銭湯」と呼びたくなる空間が広がっていました。
タイル張りの浴室には浴槽が並び、壁には女性を描いた印象的なタイル画があります。脱衣所にも長い年月を感じさせる設備が残っていて、年代もののマッサージチェアもありました。
新しくつくられた「昭和レトロ風」の施設ではなく、本当に長い時間、地域の人たちに使われ続けてきた場所の空気感がありました。
街中で楽しめる源泉かけ流しの天然温泉

そして霧島温泉の魅力は、レトロな雰囲気だけではありません。
街中の銭湯でありながら、源泉かけ流し100%の天然温泉を楽しめます。
公式サイトでは、地下約700mから湧くpH8.5のアルカリ性の温泉を使用し、「美人の湯」と紹介されています。
実際に湯船へ入ってみると、お湯が少し白っぽく見えました。熱すぎることもなく、肩まで浸かってじっくり過ごせる心地よさです。
昼間から鹿児島を巡って歩いていた体が、お湯の中で少しずつ緩んでいくようでした。
館内には遠赤外線サウナと水風呂もあります。今回は閉店時間が近かったのでサウナには入りませんでしたが、温泉に浸かり、サウナで汗を流し、水風呂へ入るという楽しみ方もできます。
次に訪れる機会があれば、もう少し早い時間に来て、サウナまでゆっくり楽しんでみたいところです。
湯上がりに歩いた鹿児島の夜
霧島温泉を出たあとは、ホテルまで歩いて帰りました。
実は、この時間も今回の鹿児島旅行で印象に残っています。

昼間のにぎわいとは違い、夜の街は少し静かです。それでも繁華街に近いので街灯や店の明かりがあり、知らない土地の夜を歩いているという感覚が心地よく感じられました。
途中、閉店間際のスーパーへ立ち寄って飲み物を買い、そのままホテルへ。
有名な観光スポットを訪れたわけではありません。それでも、温泉で温まった体で少し涼しくなった夜の街を歩き、地元のスーパーへ寄って宿に戻る。そんな何気ない時間も、旅が終わってみると不思議と記憶に残っています。
訪れた地域の「銭湯へ行く」旅の楽しみ
もし鹿児島市街に住んでいたら、僕は霧島温泉の回数券を買って通ってしまうかもしれません。
それくらい、街の中で気軽に天然温泉へ入れる環境がうらやましく感じました。
鹿児島の温泉というと、霧島や指宿といった有名な温泉地を思い浮かべます。しかし鹿児島市では、街中にある銭湯でも天然温泉を楽しめます。

有名な観光地を見るだけでなく、地元の人が普段利用している場所へ足を運んでみる。そこから見えてくる土地の日常も、旅の面白さのひとつなのだと思います。
天文館周辺に宿泊するなら、ホテルのお風呂だけでなく、タオルを片手に鹿児島の温泉銭湯へ歩いてみる。
霧島温泉でお湯に浸かり、湯上がりに夜の鹿児島を歩く。そんな過ごし方も、鹿児島旅行のひとつの思い出になりました。
霧島温泉の基本情報

以下は、2026年9月20日時点で霧島温泉公式サイトに掲載されている情報をもとにまとめています。営業時間や休業日、料金などは変更される場合がありますので、訪問前に公式サイトや公式SNSで最新情報をご確認ください。
| 施設名 | 霧島温泉 |
|---|---|
| 住所 | 〒892-0847 鹿児島県鹿児島市西千石町6-20 |
| 電話番号 | 099-222-4311 |
| 入浴料 | 大人460円/中人150円/小人80円 |
| 営業時間 | 6:30〜22:30 火曜日は6:30〜11:00、16:00〜22:30 |
| 定休日等 | 不定休 火曜日11:00〜16:00はメンテナンス休 |
| 温泉の特徴 | 源泉かけ流し100%天然温泉/pH8.5(公式サイト記載)/地下約700mから湧出 |
| 主な設備 | サウナ、水風呂、超音波風呂、ジェットバス |
| アメニティ | シャンプー50円、リンス50円、ボディーソープ150円、貸タオル50円、貸タオル+貸バスタオルセット400円など |
| 支払い方法 | 現金、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、スマホ決済、交通系IC決済など |
| 天文館から | 徒歩約12分 |
| 駐車場 | 2台 ※駐車スペースが限られるため、公式サイトでは公共交通機関の利用を推奨 |
| 公式サイト | 霧島温泉 公式サイト |
| 公式SNS | 霧島温泉 公式Instagram |


