― 新千歳空港に降り立って、函館、そして北広島へ
11月中旬、友人と北海道をめぐる旅に出ました。夜の新千歳空港に降り立った瞬間、冷んやりした空気が肌に触れて「ああ、北海道に来たんや」と実感します。今回は、新千歳からレンタカーで洞爺湖を経由して函館へ向かい、再び千歳へ戻ってから北広島のエスコンフィールドHOKKAIDOを満喫する、少し欲張りな旅でした。移動距離は長めでしたが、そのぶん初めての土地の空気や景色、味わいがぎゅっと濃いものになりました。
本記事は、4日間で巡った「北海道 函館・北広島レンタカー旅」の総集編です。
- 【1日目】17時頃 セントレア空港→新千歳空港→千歳市 宿泊
- 【2日目】8時 新千歳空港→洞爺湖経由 ドライブ→15時 函館
- 【3日目】〜10時30分 函館→洞爺湖経由 別の道ドライブ→16時 新千歳空港→17時頃 北広島
- 【4日目】〜10時 北広島→新千歳空港→16時30分 セントレア空港
新千歳空港で出会った、間違いから始まるスープカレー
【1日目】




到着してすぐ、新千歳空港で夜ご飯に選んだのはスープカレー。お目当ては有名店「GARAKU(がらく)」だったのですが、隣のお店「らっきょ」に間違えて入ってしまいました。メニューの名前が少し違う気がしつつも完食し、会計時に気付いて友人と大笑い。


ただ、その「らっきょ」の知床どりと野菜のスープカレーは驚くほど柔らかく、スパイスの香りとまろやかさが両立したおいしい一皿でした。記事後半にも書きますが、最終日にGARAKUのスープカレーもいただき、結果として“食べ比べ”ができる旅となりました。
千歳の朝、ソフトクリームとパンの香りから
【2日目】


翌朝、宿泊したホテルからバスで新千歳空港に戻り、レンタカーの手続きを行いました。


営業開始前に向かったのは「JAびえい 美瑛選果 新千歳空港店」。人気の空港限定「コーンぱん」を狙っていましたが、日曜朝7時台で既に大行列で断念。その代わり「きのとや」のソフトクリームを味わいました。濃厚なのにしつこくなく、北海道らしいミルク感が広がり、まだ静かな空港の朝にぴったりのご褒美時間でした。
洞爺湖と羊蹄山の絶景、わかさいも本舗の御菓印


レンタカーで苫小牧を経由し洞爺湖へ。晴れわたる空の下、洞爺湖の水面に羊蹄山が映り込む姿は、まるで絵葉書のようでした。




訪れた「わかさいも本舗 洞爺湖本店」では、御朱印ならぬ“御菓印”と洞爺湖限定アソートを購入。さらに、揚げたての「いもてん」を初体験。これが絶品で、訪れる機会があればぜひ味わってほしい一品です。
その後は長万部を通りつつ、道の駅や海沿いの景色を楽しみながら函館へ向かいました。
五稜郭とラッキーピエロ、そして100万ドルの夜景へ






函館に着いたのは午後3時ごろ。まずは五稜郭タワーへ向かい、秋の名残が残る星形の五稜郭を眺めました。夕暮れが混ざる静かな景色で、歴史展示や土方歳三像も見応えがありました。






その後は「ラッキーピエロ 五稜郭公園前店」へ。定番のチャイニーズチキンバーガーを頬張ると、甘辛いタレとサクサクのチキンが絶妙で、想像以上の満足感。店舗ごとに違うコンセプトで内装が作られているそうで、また別の店舗にも行ってみたくなりました。


夜は赤レンガ倉庫を散策し、ロープウェイで函館山へ。この日は運よく風が穏やかで、100万ドルの夜景と呼ばれる美しい光景をしっかり楽しめました。
荒れた朝の海鮮丼と、幻のクレープ
【3日目】


翌朝、函館は一転して荒天。風が強く海も白波が立ち、もし前日だったら夜景は見られなかったはず。旅の巡り合わせに感謝した朝でした。




函館朝市では水槽のイカを眺めつつ、どんぶり横丁で海鮮丼をいただきました。名物のイカ刺しはコリコリ感と甘みが際立ち、朝から贅沢な時間。






その後、人気のクレープ店「アンジェリック・ヴォヤージュ」へ。平日の開店時間を狙ったことでスムーズに購入でき、焼きたての「苺のミルフィーユクレープ」を味わいました。柔らかい生地とパイの食感、やさしい甘さと苺の酸味が絶妙で、あっという間に完食。細やかな駐車場サービスや傘の貸し出しなど、心のこもった対応にも温かさを感じました。
洞爺湖で味わう、ハセガワストア名物「焼き鳥弁当」


函館を出発する前、函館を代表するコンビニ「ハセガワストア」へ。




名物の「焼き鳥弁当」は鶏ではなく豚肉で、容器の溝に串を引っ掛けて抜く独特のスタイル。タレがしみ込んだご飯が最高で、曇天の洞爺湖を眺めながら味わう時間が、旅情をより深めてくれました。
山道の雪と、鹿との遭遇


新千歳へ向かう帰路は、洞爺湖から山を抜ける一般道を選びましたが、途中から雪が降り始め路面も白く変化。気温はマイナス1度。スタッドレスタイヤとはいえヒヤッとする場面もあり、慎重に走りました。




道沿いには鹿が現れ、助手席の友人が夢中でシャッターを切る場面も。冬へ向かう北海道らしい凛とした空気が印象的でした。
北広島「エスコンフィールド」で過ごす、球場に泊まる特別な夜


レンタカーを返却し、JRで北広島へ。雪が降る中タクシーで向かったエスコンフィールドHOKKAIDOは、まるで光り輝く巨大な箱庭のようでした。




スタジアム一体型ホテル「Fビレッジ」に宿泊し、球場を一望しながら過ごす時間は格別。ホテルの内装や展示を眺めながら球場を一周するだけでも楽しめるほどです。




館内にはシャウエッセンのホットドッグや函館の回転寿司「函太郎」などもあり、北海道グルメを最後まで満喫。温泉は植物性の褐色のお湯で、ぬめりのある肌触りが心地よく、旅の疲れがすっと抜けていきました。
そして再び、新千歳空港へ
【4日目】


最終日は友人と別れて一人で新千歳空港へ。お土産店、飲食店、ポケモンやガンダムのショップ、温泉、映画館まで揃うアミューズメント空港を散策しました。


帰り際には、初日に食べ損ねたGARAKUのスープカレーをいただき、スパイシーな香りで旅を締めくくり。ひとつ気づいたのは、新千歳には函館専用のお土産が少ないこと。やはり函館でしっかり買っておくのがベストだと学びました。
晩秋の北海道レンタカー旅を終えて


3泊4日で移動距離は長かったものの、行く先々で出会った景色、人、食べ物がどれも北海道らしく、心に残る旅になりました。夜景に恵まれたり、雪に緊張したり、思わぬ“間違い”からおいしい出会いが生まれたり。旅は計画以上に偶然の重なりが楽しいのだとあらためて感じます。
人生4回目の北海道。まだ行きたい場所がたくさんあるので、また季節を変えて訪れたいと思います。



