ChatGPTを日常的に使うようになり、「AIと組めば学び方や働き方はどう変わるのか」に関心があります。そこで手に取ったのが『#100日チャレンジ 毎日アプリを作ったら、人生が変わった』です。著者の当時大学生だった大塚あみさんは100日間、毎日1本のアプリ(主にゲーム)を作ってXに投稿し続けました。その挑戦の日々と迷い・工夫・試行錯誤の温度が本書に綴られています。読み進めるほど自分の手も動かしたくなる一冊でした。
- Pythonやプログラミングに興味はあるが、一歩目で止まっている人
- ChatGPTを「調べ物以上」に活用したい人
- 学習・制作の毎日ルーティンを作りたい学生・社会人
- 就活やキャリア初期の不安を、小さな達成の連続で突破したい人
本の概要:専門外から「作って出す」を100日続ける
著者は情報系専攻ではありません。ChatGPTやPythonの授業をきっかけに「課題を効率良くこなすために、こんなことできるかも?」という視点から挑戦が始まります。「考える→試す→つまずく→問い直す→直して出す」というサイクルを、毎日公開というルールのもとで高速回転させていきます。
投稿を続けるほど、教授や周囲の仲間からのフィードバックが集まり、挑戦は加速。教授からの学会発表の依頼や、数学やアルゴリズム理解にも踏み込み、作りながら理解が深まる手応えを獲得していきます。
読んで分かった3つのこと
1.AIは“良い問い”を磨く鏡
「どの行で」「何を期待し」「実際どう動いたか」を分解してChatGPTに投げるほど、返ってくる提案とコードは明確に良くなる。曖昧な質問は曖昧な答えを呼び、良い問いは良い成果が返ってくる。この当たり前を、毎日の実験で体得していく記録が興味深いです。
2.締切はクリエイティブの味方
完璧より完了。100日・毎日投稿という制約は厳しい反面、「今日出せる最善」を定義して前へ進ませます。完成度は次の改良で上げればいい。納期が背中を押す感覚は、仕事にも学びにも通用する普遍のルールだと再確認しました。
3.小さなできた!が学びを深くする
小さく動くものを作って公開→反応を得る→改良する。成果が次の学びを呼ぶ循環が、自信と好奇心を増幅させます。専門外からでも、作る→出す→学ぶの連鎖でスキルは確かに積み上がります。
自分でもやってみた Colabでオセロを動かすまで
読書中に、私もChatGPTに相談しながらPythonでオセロを作り、Google Colabで実行してみました。最初はエラーが出ましたが、質問を重ねていくと、盤面が動きました。成果物は拙くても、「動いた!」という小さな未知の成功が次の試行へのエネルギーになります。本書のメッセージが、読み終えたその日から行動に変わる体験でした。
まとめ 挑戦を100回積むと、景色が変わる
「分かったら作る」ではなく、作るから分かる。小さな完了を重ねるうちに、見える景色は確実に変わります。AIと二人三脚で手を動かす勇気をくれる――そんな現代ならではの背中を押してくれる一冊でした。





